MOON WATER
台湾の武道系舞踏グループ、Cloud Gateの公演を観に、Sadler’s Wells(ロンドンのAngel駅そば)にいってきました。西洋の動の美に対して、静と間の美。西洋系のダンスを見慣れていた私には、とても新鮮に映りました。ただ動きがあまりに優美で、スローモーションの映像を見ているようで、とちゅう少しこっくりしかけました。これは、瞑想で深く入りすぎた境地と似ています・・言い訳。

ひねりは、太極拳と京劇の動きに加えて、クラシックバレエと現代舞踏の動きも取り入れていること。音楽も、バッハのチェロのための組曲で、動と静、東西のフュージョンです。

そして、タイトルの、Moon Waterは「水月」のこと。仏教のことばでいえば、「鏡に映る花、水に映る月もまた幻影」であることの意味とか。同時に、太極拳の心である、「気(エネルギー)が水のように流れ、心魂は月のように輝く」という意味もあるとか。

舞台では、鏡とライトが効果的に使われていましたが、クライマックスは舞台に静かに水が流れてきて、踊り手たちの姿が水に映し出され、幻影の度合いをひたひたと深めていくところ。いつのまにか舞台中をひたしていた水を、踊り手が動いたときのしぶきで感じ、水と鏡と光と踊り手のかもしだす世界に魅了されました。

水と月といえば、まさに先日の瞑想の会でテーマにした。第2のチャクラと関わりが深いもの。下腹のあたりに位置するエネルギーの中枢で、セクシュアリティーや、1対1のリレーションシップ、クリエイティヴィティ(創造性、生殖)、そして、お金とも関係が深いチャクラです。

このチャクラの究極の意味は、「自分(Self)」が生まれるところ。水も月も出産と関係が深いです。肉体的には母親から生まれるけれども、Selfは自分で生むのですね。仏教では、悟りの境地に至るためには、自我を超越する必要があると説いています。自我と、Selfは必ずしもまったくおなじ観念ではないでしょうが、超越するためには、Selfを確立する必要がある、と私は思います。

西洋の伝統的な心理学では、Egoが自我に当たります。人の精神的な成長は、このEgoの成長です。でも、エゴイズムという言葉もあります。自分を確立すること(自分を知り受け入れている状態)と、自分中心になりすぎること(成長が疎外されている状態。幼児的)のあいだには、はっきりとした線がありますが、現実にこれを区別するのは、意外と難しいものかもしれません。Selfという言葉のほうがしっくりきます。

Cloud Gateに戻りますと、この名は古代に存在した(宗教的)儀式と関係の深い舞踏集団に由来するとか。世界各地を公演していて、日本にも今年は来日するとかききました。
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【2008/04/18 04:29】 | エッセイ
Rela's World



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